案件の探し方

案件先との面談で聞かれること|フリーランスエンジニアの顔合わせ対策

Relay編集部10分

この記事の要点

  • 案件先との面談は選考というより、スキルシートに書かれた内容の答え合わせと、一緒に働けるかの確認の場
  • 「できません」は減点にならない。答えられる範囲と答えられない範囲を正確に伝えるほうが、結果的に通りやすい
  • 聞かれるだけでなく、こちらから確認しないと参画後にズレる項目がある。担当範囲・チーム構成・レビュー体制は面談で確認しておく

フリーランスエンジニアが案件に参画するとき、多くの場合案件先との面談(顔合わせ)があります。エージェントへの登録面談とは別物で、実際に働く現場の担当者と話す場です。

ここで何が聞かれ、どこを見られているのか。よく出る質問と答え方、そしてこちらから確認しておくべきことを整理しました。

案件先との面談は、何をする場か

まず前提を整理します。フリーランスの案件では、次の2種類の面談が出てきます。

種類相手目的
登録面談エージェント経験・希望条件のすり合わせ
任意にしているサービスもあります。
案件先との面談現場の担当者・PMスキルシートの内容確認と、一緒に働けるかの相互確認

この記事で扱うのは後者です。登録面談が無いサービスでも、案件先との面談は基本的にあります。ここを混同していると、話が来たときに面食らいます。

性質としては、採用面接ほど厳密な選考ではありません。スキルシートに書かれた内容の答え合わせが中心で、そこに「一緒に働けそうか」の確認が乗る、という構成です。

よく聞かれること と 答え方

案件や現場によって差はありますが、聞かれる内容はおおむね次の5つに集まります。

聞かれること相手が知りたいこと答え方のポイント
直近の案件について今の実力と、業務の温度感担当した工程と範囲を先に言う
「実装を担当しました」より「詳細設計から実装、単体テストまで担当しました」。
使用技術の経験立ち上がりにどれくらいかかるか使用歴の長さより何を作ったか
「3年」より「決済APIの連携を実装」のほうが伝わります。
チームでの立ち回り誰と、どう働ける人か役割を具体に
「レビューする側だった」「新メンバーの受け入れを担当した」など。
稼働条件・開始時期いつから、どれだけ入れるかここは正確に
曖昧にすると、契約後に必ず揉めます。
今回の案件への興味すぐ辞めないか盛らなくていい
興味を持った箇所を1つ具体的に言えれば十分です。

共通しているのは、解像度を上げて、具体的に答えるほど伝わるという点です。スキルシートで求められることと同じで、面談でも「何をどこまでやったか」まで具体的に話せているほど、話が早く進みます。書き方そのものについては経験を案件に伝わる言葉に翻訳する書き方にまとめています。

「できません」は減点になりません

面談で一番もったいないのが、できないことを曖昧に答えてしまうケースです。

案件先は、要件を100%満たす人を探しているわけではありません。実際にはそんな人はほとんどいないので、足りない部分をどう埋めるかまで含めて見ています。

その技術の実務経験はありません。ただ、同じ役割を別の言語で担当していたので、キャッチアップの時間をいただければ対応できると思います。

この答え方で通ることは普通にあります。逆に、経験が曖昧なまま「大丈夫です」と答えてしまうと、参画後に食い違いが出ます。そうなると案件先も本人も困りますし、次の紹介にも影響します。

面談する側が見ているのは、できる/できないよりも自己申告が正確かどうかです。ここが信用されると、多少経験が足りなくても任せてもらえます。

答えにくい質問が来たときは、次の3つに分けて答えると、正確さを保ったまま前向きに伝えられます。

状態答え方
実務で担当した何を作ったか、どこまで担当したかを具体的に
触ったことはある「実務では使っていませんが、個人開発で触っています」と範囲を明示
経験がない「経験はありません」と言い切り、近い経験があれば添える

やってはいけないのは、2番目と3番目を1番目のように答えてしまうことです。参画後に必ず表面化しますし、その時点で信頼を取り戻すのは難しくなります。

こちらから確認しておくこと

面談は一方的に聞かれる場ではありません。ここで確認しなかったことが、そのまま参画後のズレになります

特に、次の項目は聞いておくと事故が減ります。

  • 担当範囲 … どの工程から入るのか。設計から入れるのか、実装からか
  • チーム構成 … 何人のチームで、自分はどの位置か
  • レビュー体制 … 誰がレビューするのか、レビューの文化はあるか
  • 開発の進め方 … スプリントの有無、MTGの本数
  • 出社の頻度 … 週何日か、時期によって変わるか

コツは、「どんな感じですか」ではなく数や頻度で聞くことです。

聞き方返ってくるもの
「MTGは多いですか?」相手の基準での「普通です」
「1日に何本くらいありますか?」事実

前者だと、お互い「普通です」で終わってしまいます。数で聞くと、認識のズレがその場で埋まります。

面談の形式と、当日の流れ

形式は案件先によって違いますが、近年はオンラインが中心です。所要時間は30分〜1時間が一般的で、参加者は現場のリーダーやPMに、人事や窓口の担当者が加わることがあります。

流れは、おおむね次のようになります。

順番内容目安
1案件先からの説明
プロジェクトの背景、チーム構成、募集の経緯など。
10分前後
2経歴の確認
スキルシートを見ながら、担当工程や技術について質問されます。ここが中心です。
20分前後
3質疑応答
こちらから確認する時間。ここで聞き逃すと参画後に響きます。
5〜10分

注意したいのは、1の説明で出てきた情報が、事前に聞いていた話と違うことがある点です。案件情報は現場から窓口を経由して届くので、途中で粒度が落ちることがあります。ズレに気づいたら、その場で確認しておくと後が楽です。

複数の案件を並行して見ているとき

案件探しでは、複数の案件の面談が同時期に進むことがあります。このときに気をつける点が2つあります。

  • 返事の期限を確認しておく … 案件先は他の候補者とも並行して進めています。「いつまでに返事が必要か」を聞いておくと、比較する時間を確保できます
  • 迷っていることは、隠さず伝える … 「他の案件も見ています」と伝えて心証が悪くなることは、基本的にありません。むしろ黙って待たせるほうが、案件先にも紹介する側にも読めなくなります

複数のエージェント経由で案件を探している場合は、同じ案件が別ルートから届いていないかも確認しておくと安心です。同じ人が二重に応募される形になると、案件先が手続きを整理できず、経歴と関係のないところで見送りになることがあります。使い分けについては複数エージェントに登録する考え方にまとめています。

やりがちな失敗

面談そのものより、準備の段階でつまずいていることが多いです。

失敗何が起きるか
スキルシートの内容を覚えていない書いてあることを聞かれて答えられない
面談の場では、これが一番印象に残ってしまいます。
経歴を広めに書いていた深掘りされたときに答えが抽象的になる
1か所崩れると、シート全体の信用が下がります。
稼働条件を曖昧に答える契約後に「聞いていた話と違う」が発生する
質問を用意していない参画後にズレが出る
意欲が伝わりにくいという副作用もあります。

1つ目と2つ目は、どちらもスキルシートと面談が地続きであることが原因です。面談は基本的にスキルシートを見ながら進むので、書いてあることがそのまま質問になります

逆に言えば、スキルシートが正確に書けていれば、面談の準備はほぼ終わっています。担当工程の書き分けは担当工程の書き方|工程別の記入例にまとめています。

面談前にやること

やることは多くありません。

  • 1. 提出したスキルシートを読み返す … 書いた本人が中身を把握していれば、深掘りされても崩れません
  • 2. 案件の情報をもう一度見る … 興味を持った箇所を1つ言えるようにしておく
  • 3. 確認したいことを3つ書き出す … 上の「こちらから確認しておくこと」から選べば十分です

スキルシートの内容と、面談で話す内容がずれていないか。見るべきはそこだけです。

まとめ

案件先との面談は、スキルシートの答え合わせと、相互確認の場です。

  • 聞かれるのは、担当工程・技術・立ち回り・稼働条件・興味の5つ
  • できないことは正確に伝えたほうが通る。見られているのは自己申告の正確さ
  • 担当範囲・チーム構成・レビュー体制は、こちらから聞かないと参画後にズレる
  • 準備の中心はスキルシート。書いてあることがそのまま質問になる

面談は、実力を測られる試験ではありません。案件と経験が噛み合うかを、双方で確認する場です。噛み合わなかったとしても、それは相性の問題であって、経歴が否定されたわけではありません。無理に合わせて参画するより、合う案件を次に探すほうが結果的に早いことも多いです。

Relayでは、案件をご紹介する際に、案件先から聞いている情報をできるだけそのままお伝えしています。面談前に確認しておきたいことがあれば、担当にお伝えいただければ、こちらから案件先に確認します。

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よくある質問

案件先との面談は「選考」ですか?
選考の側面はありますが、採用面接ほど厳密なものではありません。多くの場合、スキルシートに書かれた経験の確認と、一緒に働けそうかの相互確認が中心です。合否というより、案件と経験が噛み合うかを双方で見る場と考えたほうが近いです。
経験が足りない部分を聞かれたら、どう答えればいいですか?
できないことは、できないと答えて問題ありません。そのうえで、近い経験があればそれを添えます。「その技術の実務経験はありませんが、同じ役割を別の言語で担当していました」のように答えると、立ち上がりの早さが伝わります。曖昧にごまかすと、参画後に食い違いが出ます。
面談でこちらから質問してもいいですか?
問題ありません。むしろ、担当範囲やチーム構成、レビュー体制などは面談で確認しておかないと、参画後にズレが出やすい項目です。質問すること自体が意欲の表れとして受け取られることも多く、避ける理由はありません。

監修

馬込 浩株式会社KOPS 代表取締役

業務システムの開発・受託に携わり、フリーランス/業務委託エンジニアの調達・案件マッチングの実務に通じる。Relayの記事は、案件先に「伝わる」スキルシートと、案件を切らさない働き方の観点から監修しています。

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